歯周病菌は血液が好き??
福山市医療法人幸美会なかむら歯科クリニック 歯科衛生士 小澤です☺
歯周病菌は血液が好きとはいったいどういうことでしょう・・・?
実は歯周病菌は血液中の鉄分とタンパク質が大好物なのです。
歯周病は細菌感染症であり、清潔で健康なお口の中にも歯周病菌は存在します。
口腔内の衛生環境が悪くなると、まずは歯肉炎と呼ばれる歯ぐきが腫れて歯ぐきから出血が起こります。
出血するということは歯周病菌の大好物である鉄分とタンパク質がたくさんあるということ。
待ってました!とばかりに鉄分とタンパク質を栄養源に増殖していきます。
歯周病菌は増殖を続けながら、歯ぐきの中、歯周ポケットの中に入り込み毒素を出して炎症を広範囲に広げていきます。
歯周ポケットの奥深くなればなるほど毒性の強い歯周病菌が増えていきます。
歯周病菌の大好物である鉄分やタンパク質を含む血液が出ないようにしようとするには出血する状況を作らないようにする必要があります。
それはつまりご自身での歯磨きと歯科医院での予防治療・歯周治療が重要なのです。
歯磨きや歯周治療で悪性の細菌を取り除き、炎症が起きない状態を維持すれば出血することもなくなります。
炎症をコントロールすることが重要です。
歯並びやお口の中の状態によって人それぞれ必要なケア用品は変わってきますので、自分にはどのようなケア用品があっているかはぜひ担当の歯科衛生士に聞いて見て下さいね!
福山市 医療法人幸美会
なかむら歯科クリニック
歯科衛生士 小澤真衣
新型コロナウィルスがもたらす歯周病患者へのリスクとは?
福山市医療法人幸美会なかむら歯科クリニック
トリートメントコーディネーター 笠原です。
2021年2月に行われた、ヨーロッパ歯周病学会で、新型コロナウィルスが歯周病患者にとってどのようなリスクをもたらすのか、ということが発表されました。
対象者である568人の新型コロナ感染者を歯周病患者とそうでない患者とに分けて比較、追跡調査をしたところ、歯周病患者のリスクは以下のようになったそうです。
・死亡リスク ・・・ 8.81倍
・人工呼吸器等の補助の必要性 … 4.57倍
・集中治療室での療養を要する ・・・ 3.54倍
むし歯の原因が虫歯菌であるように、歯周病の原因は歯周病菌です。
まれにむし歯菌のいない人もいますが、歯周病菌がいない人はいません。
これらの予防に必要なのは、毎日の歯磨きでこれらの細菌をコントロールすることが大切です。
しかし、どんなに歯磨きを欠かさず行っていても、家庭で行う歯磨きだけでは汚れを完全に落とすことは不可能だという事は、知らない方も多いのではないでしょうか。
それはなぜなのか?
実はバイオフィルム、と呼ばれる汚れが歯磨きでは落ちないものなのです。
例えば、お風呂や流し台の掃除を怠ると、ヌメリが発生しますよね。
このヌメリが、お口の中でいうバイオフィルムなのです。
これが歯に付着すると、歯科衛生士によるプロフェッショナルの歯面研磨処置を受けなければ除去できないのです。
口腔内の細菌や毒性物質は、1mlの唾液のなかに、1億個いると言われています。このバイオフィルムや歯石をほおっておくと、歯周病はどんどん進行していきます。
そしてそれらの菌は、血管から全身へと拡散し、循環器・呼吸器・消化器といった臓器へと拡散することが判明しています。
お口の中は身体の健康の入り口になっています。
まだまだ収まりそうにない新型コロナウィルスに負けないためにも、
自分の体を守るために、歯科医院で定期的にケアをしていきましょう!
福山市引野町 医療法人幸美会 トリートメントコーディネーター 笠原.康江