何のために働くのか Part.1

新年あけまして、おめでとうございます。

福山市 なかむら歯科クリニック

非常勤歯科医師・口腔外科認定医の山本 一博です。

お久しぶりの方も多いかと。

新年初であり、久しぶりのクリニックブログには、

『働くということ』について、綴っていきたいと思います。

毎年、書店には、

『何のために働くのか』

というテーマの本が、たくさん並びます。

それだけ、ニーズのあるテーマなのかと。

たぶん、みなさんも、1度は考えたことがあるはず。

多くの人が答えそうなのは、

「お金のため」「生活のため」

現実問題として、お金がないと生きていけないですもんね。

だから、嫌なことも我慢して働きます。

でもですね、、、

「じゃあ、お金のためだけに働いているの?」

と聞かれると、「はい」とも言いきれません。

その答えは人それぞれにあり、さらに個人の環境によっては、

その答えが変わってきたりして。

ある意味、永遠に探し続けるテーマなのかもしれません。

今回は、その答えを見つけた方のお話をご紹介します。

もし、あなたが答えを探しているのなら、

ぜひ参考にしてみてください。

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みなさんは『ギブ・キッズ・ザ・ワールド』

というのをご存知ですか?

アメリカフロリダ州にあるボランティア施設。

誕生は1986年。設立者はヘンリー・ランドワースさん。

ヘンリーさんは、ベルギー生まれのユダヤ人。

第二次世界大戦のとき、ナチス・ドイツによって、

幼くして両親とともに、アウシュビッツ強制収容所へと送られます。

ほどなく両親は収容所で死亡。ヘンリーさん自身も、

死の直前までいくのですが、奇跡的に助かります。

終戦を迎え、成人したヘンリーさんは、貨物船に乗り込み、

成功を求めてアメリカへ。

兵役に服しながら、得たお金でホテル経営を学び、ホテルに就職。

1954(昭和29)年にフロリダに移り、モーテルの経営を始め、

最後には、5つのホテルのオーナーになり、大成功をおさめます。

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そんなアメリカンドリームを手に入れたヘンリーさんですが、

ヘンリーさんがまだホテルの受付をしていたとき、

ヘンリーさんの人生をかえる電話がかかってきました。

それは、宿泊予約のキャンセル電話でした。

「すみません。 そちらのホテルの近くの遊園地で

 過ごさせていただこうと思っていたのですが、

 その必要がなくなってしまいまして…」

なんか様子がおかしいと感じたヘンリーさんは、

お客様にキャンセルの理由を聞きます。

「左様でございますか。何かございましたのでしょうか?」

「実は、ずっと難病で苦しんでいた娘が死にまして…。

 1度でいいから、遊園地がどんなものか見せたかったんですけどね…」

この返答を聞いたヘンリーさんは衝撃を受け、

自分の子どもの頃の記憶が蘇ってきました。

ナチ収容キャンプでの暗い過去。

自分が、なぜここにいるのかもわからない。

明日、生きているのかどうかもわからない。

難病を抱えた子ども達が、当時の自分にダブります。

≪ 明日、命があるのかわからない ≫

成功した後も、ヘンリーさんの脳裏から、

このことが離れませんでした。

ヘンリーさんは、自分の気持ちを抑えることができず、

ボランティア団体に相談します。

「苦しむ家族たちのために、少しでも役に立ちたい。

 自分に何ができるでしょうか?」

子ども達のために、何ができるのか知りたかったヘンリーさん。

すると“宿”が必要だということがわかりました。

そこで、自分の持つ5つのホテルをすべて売り払い、

全財産を投げ打って1つの施設を設立します。

その施設が『ギブ・キッズ・ザ・ワールド』でした。

まさに、『ギブ・キッズ・ザ・ワールド』

ヘンリーさんの想いが詰まった施設だったんですね。

 次回は、『ギブ・キッズ・ザ・ワールド』について、

もう少し詳しくご紹介していきたいと思います。

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

広島県 福山市

医療法人 幸美会 なかむら歯科クリニック

非常勤歯科医師・口腔外科認定医 山本 一博 拝

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