素人の気持ち、素人の言葉

先日、美容室で散髪をした時、担当してくれたスタイリストの方と「顧客は要望を伝えにくい」というような話で盛り上がりました。

 

散髪に行くお店は、毎回同じ所に行っています。そこに行く理由としては、散髪が上手い・下手という事よりも、そこのお店の人柄に惚れて行っています。

 

スタッフの方はとても、親切で、親近感が持てるお人柄です。

 

お店に行くと、その都度、自分の思っている「髪の毛の長さやスタイル」を伝えなければなりません。
 
この時に、困るのが、自分のイメージを伝える言葉。
スタイルにこだわりがある人ならば、うまく伝えられるのでしょうが、
そんなに、髪にこだわりのない私は言葉が出てきません。
 
「少し短くしてほしい」と言うものの、その「少し」は人によって
とらえ方は違いますし、「短いスタイル」といっても、
いろいろありすぎてよくわかりません。
「こんな感じに」という言葉がなかなか出てきません。
言葉を覚えればいいのでしょうが、興味が少ないことはなかなか理解できず、最後には、めんどくさくなって、
いつも「いい感じに」とか「お任せします」と言ってしまいます・・。
 
専門的な言葉を知らないから「素人」というのでしょうが、このコミュニケーション・ギャップはどうすれば埋まるのでしょうか?
 
ひとつの方法は、イメージを「見えるようにする」。
出来上がりイメージを可視化すること。
最近はパソコンでかなり高度なことができるので住宅などでは、かなりギャップが埋まるようになりました。
美容室も、最後に写真を撮っておくと、次回の参考になるかもしれませんね。
 
できる範囲で「体験してもらう」ということも、ギャップを埋める大事な取り組みでしょうね。クルマも、難しい説明を受けるより運転してみれば、一発で善し悪しがわかります。
 

あるクルマの整備業界の人が、機械の仕組みを
人間の身体に例えて話をすると仰っていましたが、
「わかりやすい例えを用意する」のも大事かもしれません。
 
とかく売り手は「専門的」になってしまうもの。
いかに「素人の心」「素人の言葉」を理解するかは、これから、もっともっと必要になってくることでしょうね。
 
今話題のipadなど、アップル社の製品などの使いやすさを体験してもらい「素人に合わせる」ことができる企業が強いように思います。

  

説明のうまい人は、やっぱり素人にもわかりやすい言葉を使われます。
本当のプロは、専門用語も使え、素人用語も使える人。
素人の心を、どこかにいつも持っている人。

  

と、考えるこの頃です。

 

 
 

 

                           なかむら歯科クリニック

                            院長  中村 幸生

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