福山市医療法人幸美会なかむら歯科クリニック
歯科衛生士 藤井瑞季
誤嚥性肺炎という言葉を一度は聞いたことがあると思いますが、それって何なのかピンときにくいですよね。
誤嚥性肺炎とは、本来気管に入ってはいけないものが気管に入り、肺炎を起こしてしまうことです。
老化や脳血管障害の後遺症、パーキンソン病などの神経疾患、寝たきり状態などによって、飲み込む機能や咳をする力がよわくなると、口腔内の細菌、食べかす、逆流した胃液などが間違って気管に入りやすくなります。その結果、発症するのが誤嚥性肺炎です。
初期症状は、発熱、せき、濃い色の痰などがあげられます。ただ、高齢者の方だとこれらの症状が現れにくく、普段より元気がない、ぼんやりしている、食欲がないといった症状だけが現れることもあります。誤嚥から肺炎発症までの潜伏期間は6~44時間となっており、人によってばらつきがあります。
そこで対策とすれば、お口の中の筋力と清潔に保つための歯科医院での定期的なメンテナンス、洗浄が大切になってきます。
ベロが衰えると気管にものが入りやすくむせやすいので、まずは舌トレーニングから始めていきましょう。やり方は、『あ』『い』『う』『べー』と大げさにお口を動かしてみましょう。最後の『べー』は思い切り下にのばしましょう。一日に開いている時に積極的にしてみましょう。
福山市医療法人幸美会なかむら歯科クリニック
歯科衛生士 藤井瑞季
福山市医療法人幸美会なかむら歯科クリニック トリートメントコーディネーター 中川です。
神経がある歯の治療を行った後の説明注意事項について
突然ですが、みなさん、今まで歯医者さんに行って、冷たい物にしみていなかった歯を「ここに虫歯がありますね、ですから歯を削って治療しますね。」と説明を受けた後に、治療を受け、自宅に帰宅後、飲食をすると急に冷たい物にしみて、歯が痛いという経験はありませんか?
これには理由があります。
そもそも虫歯の治療を行う際には、虫歯の部分を全て取り除いて行うことが大前提になります。
虫歯を残して処置する事は、錆びついた看板に錆びを取り除かずにペンキを塗ると同じで、ペンキの塗り状態が優れない事と同様に、虫歯を全て取り除かないと修復処置は出来ないのです。
その為に、虫歯の治療時には虫歯を全部取り除いていきます。深い虫歯がある場合には、虫歯除去中に神経に対して、どうしても刺激が伝わる事となります。これにより、処置前の疼痛の有無に関わらず、神経が生きている歯は、虫歯処置後に冷たい物にしみたり、痛みが出る場合があります。
個人差はありますが、通常はしばらくしたら、冷たい物にしみる事や痛みは軽減していきます。
しかし、軽減することなく、痛みが増してくる場合はやむを得ず、神経処置を行う場合があります。
虫歯が深い場合、神経処置をやむを得ずに最初から行う場合もありますが、出来る事なら神経処置は極力行わない方が、歯の寿命を考えるといいと言われています。樹木でも根を刈ると水分が失われ、急に寿命が減る事になります。歯も同様で神経処置を行うと、歯の寿命が短くなるという結果を招きます。
この観点から当院では処置後の疼痛の可能性を患者様に説明し同意を得た後に、神経がある歯の虫歯処置には、極力神経保存療法を試みています。
福山市医療法人幸美会なかむら歯科クリニック トリートメントコーディネーター 中川