食事コントロール/赤ちゃんのお口の健康って?

こんにちは。福山市 医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック 歯科衛生士の富田です。

みなさんは、ステファンカーブと呼ばれるものをご存知ですか?

ステファンカーブとは、朝・昼・夜に規則正しく食事をとった場合の、口腔内のph(酸性、アルカリ性の程度を示す値)の移り変わりを表すものを言います。

最初は弱アルカリ性(正常値)だった口腔内が、朝食事をとると急激に酸性になり、お昼になるにしたがってまた弱アルカリ性へ戻します。そして、また昼食をとると酸性になり、また時間とともに弱アルカリ性に戻るといった具合になります。

つまり食事をとると急激に口腔内は酸性になります。だいたいph5、4以下になると歯が溶け始めると言われていますので、食事をとった後しばらくの間、口腔内は酸で歯が溶けている状態ということになります。

しかし唾液には口腔内をアルカリ性へと引き戻す性質があり、溶け始めた歯の表面を再石灰化する力も持ち合わせています。この唾液の作用を緩衝能と言います。緩衝能の力にも個人差があり、また唾液の量が多い人ほど虫歯にもなりにくいと言われています。

それでは、朝・昼・夜の決まった食事以外に間食をしてしまうなど、規則正しい食生活ではない人のステファンカーブはどうなっているのでしょうか。

規則正しい食生活ではないと、ph5、4を下回る回数が多くなり、口腔内が酸性になっている時間が長くなってしまいます。ph5,4以下になっている時が、歯が溶けている状態ですので、その時間が長ければ長いほど虫歯になりやすく、また進行も早くなるということになります。

ステファンカーブを意識して、食事コントロールで歯を守っていきましょう!

福山市 医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック 歯科衛生士 富田

赤ちゃんのお口の健康って?

こんにちは!福山市 医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック 歯科衛生士 塩飽です。

よく何歳くらいから歯は生えてきますか?と質問をいただくことがあります。

生まれたばかりの赤ちゃんには、まだ歯が生えておらず、最初に生えてくるのは下の前歯でおおむね生後6か月くらいに生え始めます。

そして、赤ちゃんのお口の中にはもともと虫歯や歯周病の原因菌は存在しません。

最初は親からの唾液を介しての感染だと言われています。

例えば、赤ちゃんへの食べ物の口移しのほかに、可愛さゆえに赤ちゃんにちゅっちゅしたり、また、お母さんが味見をしたスプーンで直接食べ物を赤ちゃんのお口に運んだりしても感染すると言われています。

そして、お母さんのお口の中の細菌層が赤ちゃんのお口の中の細菌層の形成につながります。

しかし、お母さんがいくら気を付けても、いつかは何らかの経路で感染しまてしまいます。大切なことは、お母さんのお口の中に虫歯や歯周病を作らないことです。

虫歯や歯周病の兆候があったり、すでに罹患している場合は放置しないで速やかに歯科医院を受診しましょう。もちろん出産前に治しておくのが理想であることは言うまでもありません。

最近やウイルスは自分たちが住みつく場所がなければ生きていけません。この住みつく場所を「宿主(しゅくしゅ)」と言います。

虫歯菌や歯周病菌の宿主になるのは歯と歯肉溝や歯周ポケットです。赤ちゃんの歯が生え始めたら、積極的に歯磨きをしてあげてください。

赤ちゃんの歯磨きはどうしたらいいのでしょうか?

歯茎から歯の先端が見え始めたら、まず、歯ブラシをお口の中に入れる練習をしましょう。最初は入れるだけです。

赤ちゃんが歯ブラシに慣れてもらうようにするための練習ですから、ごしごしとこする必要はありません。

嫌がらずに歯ブラシを入れることができるようになったら少しずつブラッシングをしていきましょう。

また、お母さんの人差し指にガーゼを巻き付けて、そっと歯の先端や周りの歯茎を拭い取ってあげる方法でもかまいません。

歯が半分くらい生えてきたら以下の点を参考に積極的に歯ブラシを使ってください。

1.小児用の歯ブラシを選択する

2.歯磨き剤はつかわずに、フッ素ジェルで

3.軽いタッチで優しく

4.小刻みにうごかす

以上のことを参考にお子様の健口を守りましょう!

福山市 医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック 歯科衛生士 塩飽