虫歯菌と砂糖の関係/治療後の冷水痛について

虫歯菌と砂糖の関係

こんにちは!福山市 医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック 受付の坂本です。

虫歯菌(ミュータンスレンサ球菌)と砂糖(スクロース)についてお話したいと思います。

虫歯菌の食糧となり、酸を作る材料となる「発酵性糖質」は、スクロース以外にもいくつかあります。ブドウ糖、果糖、麦芽糖、乳糖などです。

しかし、虫歯菌はスクロースからネバネバする物質である「ムタン」(グルカンという多糖の一種)を合成できます。

ムタンを合成できるのは数百種類の口腔内細菌のうち虫歯菌のみで、ムタンを合成する材料となるものも糖のうちスクロースのみです。他の糖からは合成できません。

ムタンを作れることがなぜ、虫歯菌に重要かと言うと、ムタンは「水に溶けず粘着性が強い」のです。

粘着性により、虫歯菌は歯の表面に強く付着できますし、他の細菌を巻き込んでプラーク(細菌の塊)を速やかに形成し、しかもその構造を強固にできます。

水に溶けないので唾液にも強いです。

強固なプラーク内には、虫歯菌以外にも多くの細菌が住み着き、発酵性糖質を分解して有機酸を作ります。

その結果プラーク内のpHが酸性になり、歯のエナメル質を攻撃して脱灰が起こり、虫歯になっていくのです。

プラークの外側には唾液が存在し酸を中和する作用がありますが、強固なプラークの中には入り込みにくいため中々中和できません。

そのため、プラークがつきやすい場所は虫歯のリスクが高いのです。

虫歯菌が働く上で、またとない環境を作ってくれるスクロースですが、人のためには虫歯菌と砂糖が出会わないように注意が必要ですね!

甘い砂糖の入ったお菓子を食べた後にはぜひ歯磨きを心がけてくださいね☆

福山市 医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック 受付 坂本

治療後の冷水痛について

こんにちは!福山市 医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック

歯科衛生士 川上です。

突然ですが、皆さん、今まで歯医者さんに行って、冷たい物がしみていなかった歯を、

「ここに虫歯があるので削って治療しますね」と説明を受け、治療した後に、お家に帰ってから急に冷たい物がしみて痛みが出た!という経験はありませんか?

これには理由があります。

そもそも虫歯治療を行う際には、虫歯の部分を取り除いて行う事が大前提になります。

虫歯を全部取り除かないと修復処置はできないのです。

深い虫歯があり、大きく削った場合、個人差はありますが、神経に刺激が加わったことにより痛みが出る場合があります。

通常はしばらく経てばしみたり痛みがあるといった症状は軽減してきます。

それでも改善が見られない場合は、残念ながら神経を取る処置を行わなければなりません。

虫歯が深い場合、神経処置をやむを得ず最初から行う場合もありますが、出来る事なら神経処置は歯の寿命を考えると、極力行わない方がよいとされています。

樹木でも根を刈ると水分が失われ、急に寿命が減ります。歯も同様で、神経処置を行うと寿命を縮めてしまうのです。

この観点から、当院では処置後の疼痛の可能性を患者様に説明し同意を得た後に、神経がある歯には、神経保存療法を試みています。

気になる事、分からない事があれば当院までご連絡ください!

福山市 医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック 歯科衛生士 川上