本日で2016年のなかむら歯科クリニックの診療は終わりです。
来年度も引き続き、よろしくお願いいたしますね
さて、忘年会の席でこんな話を聞きました。
「歯を磨いてると、出血するんだよね煙草もやめなくちゃなーと思ってるんだけど。」
歯ぐきから出血したり、腫れているという症状は歯周病の可能性があります。
一時的に出血しているだけなら、歯肉炎といって歯周病の初期症状であることが多いのですが、
歯磨きを怠っていると、歯垢(プラーク)が溜まり、歯肉の炎症が悪化して歯周病になってしまいます。
歯周病は単に見た目に歯ぐきが下がってくる、という症状だと思っていませんか?
実は、歯を支えている歯ぐきの下の骨が溶けてしまって、歯ぐきが下へ下へと沈んでいくのです。
土台である骨が溶けると、支えがなくなってきた歯はどうなるでしょうか?
当然、ぐらぐら不安定になって揺れ始めてしまいますよね。だんだん揺れが大きくなると、
最終的には歯が抜けてしまいます。
また、たばこは歯周病にかかりやすい、悪化しやすい、治りにくいといったことがわかってきています。
なぜなら、たばこに含まれるニコチンが免疫細胞の働きを抑えてしまうことで体内の抵抗力が低下してしまうからです。
ひとは誰しも免疫という防御反応があり、病原体が侵入してくるとそれに抵抗しようとして炎症がおこりますが、
喫煙していると抵抗力が低下しているので、「どーぞ、どうぞ」と病原体を通しやすくなってしまうんですね。
すると、炎症もおこらないまま、自分で気づくこともできないまま歯周病がどんどん進んで骨が溶けていってしまう、
ということに繋がりやすくなるのです。
上記の方は、まだ出血があり、自覚がある状態ですが、
虫歯のようにズキンと痛むことがない分、あまり気にされていないようでした。
けれども、歯周病は進行すると骨が溶けてしまうので、虫歯のようにその都度欠けたところを埋めていく、ということができません。
自分にも思い当たる節が…とギクリとされた方は、早めに対処して、今の状態から悪化しないよう努めていただけたらと願っています。2017年、まずは歯科健診から始めてみませんか?
医療法人 幸美会
なかむら歯科クリニック
トリートメントコーディネーター 寺岡 康江