先日、ある本と出会った。それは著者 塚越寛。塚越寛とは、長野県の伊那市に本社を置く伊那食品工業の創業者。
伊那食品工業とは、1958年の創業から48年間、増収増益を達成し、現在の売り上げは165億円、従業員は約400名。同社が国内マーケットに占めるシェアは8割、世界でも15%となっている。不景気の到来で、経営の前途に不安を抱く企業が多いなか、毎年着実に成長する同社の経営姿勢に関心を抱く人々は多く、帝人、トヨタグループ幹部等が同社を見学に訪れている企業である。
塚越寛会長は、以下のように述べている。
「会社は倒産するものです。つぶれるのが当たり前。あたかも、飛行機が落ちるのは当たり前なのと同じです」
「人間は楽をしたい、遊びたい、働く時間を短くしたいと考えるのが普通であり、本来の姿である」と指摘する。そして、その人間の本来の欲求は、すべて会社の経営にとってはマイナスのことばかり、それに従えば、当然のごとく、会社は倒産し、飛行機は落ちるというわけだ。