みなさん、こんにちは。なかむら歯科クリニック
非常勤歯科医師・口腔外科認定医の山本です。
前回のブログにて、東洋のシンドラーと言われる
「杉原千畝」さんについてお話しました。
詳細は、ココをクリック
さて、今回はその続きです。
助けを求めるユダヤ人達と、それを良しとしない日本政府に
挟まれた杉原さんは、どのようにして、この状況を打破したのでしょうか?
それでは、どうぞ。。。
悩んだ杉原さんは、奥さんに相談します。
「私は領事の権限でビザをだそうと思う。
そんなことをすれば、私たちもただではすまないかもしれない。
みんな捕まって、連れて行かれるかもしれない。
それでも、私は彼らを救いたいんだ。どうだろう?」
それを聞いた奥さんは、
「私たちはどうなるかわかりませんけど、そうしてあげてください」
と微笑みながら答えました。
杉原さんはユダヤ人たちの前に出ると、
「みなさんに、日本の通過ビザを発行することになりました」
と発表。
一瞬の静寂の後、大きなどよめきが起こり、飛び上がって喜ぶユダヤ人たち。
次の日から杉原さんは、朝から晩まで、
それこそ手が動かなくなるまで、ビザを書き続けました。
≪— リトアニアを去る当日 —≫
その日も、ベルリンに向かう列車の中から、ホームに群がる
彼らにビザを書き続けました。ホームでビザを受け取った彼らは、
「スギハラ、私たちはあなたを絶対に忘れない。ありがとう、ありがとう!」
と、何度も涙で頬を濡らしながら叫びました。
出発の時間になって杉原さんが、
「許してください!もうこれ以上は書けない。
みなさんのご無事を祈っています!!」
書いたビザは合計で2,139枚。
命を救われた人は6,000人以上といわれています。
「おそらく百人が百人、東京の回訓通り、ビザ発行拒否の道を
選んだでしょう。それは何よりも昇進停止、ないしはクビが
恐ろしいから。私も何をかくそう、回訓を受けた日、一晩中
考えました。公安配慮云々を盾にとって、ビザを拒否しても
かまわないが、それが果たして、国益に叶うことだというのか。
苦慮、煩悶の揚句、私はついに、人道、博愛精神第一という
結論を得ました。そして私は、何も恐れることなく、職を
賭して忠実にこれを実行しえたと、今も確信していています」
その後、杉原さんは外務省から退職を勧告されて、
職を転々としますが、ユダヤ人へのビザの発給については、
誰にも話しませんでした。
≪— 28年後 —≫
1968(昭和43)年、イスラエル大使館から杉原さんに連絡が
ありました。
大使館に行くと、イスラエルの大使が杉原さんに聞きました。
「これを覚えていますか?」
彼が手に持っていたのは、
杉原さんが書いたボロボロになったビザ。
イスラエル大使は、
杉原さんが助けたうちの1人だったのです。
これが実際に杉原さんの手書きのビザです↓↓↓
ユダヤ人たちは、
このビザを宝物のように大切にしていたのでした。
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『成功する人はいつも、
他人を助ける機会を探している。
成功しない人はいつも、
「それは私にどんな得があるの?」と尋ねる』
by ブライアン・トレーシー(経営コンサルタント)
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外務省の通達を破り、自分と家族の命を賭けて仕事をしたのは、
<目の前の困っている人をどうしても助けたい>
という杉原さんの熱い想いからでした。
「私のしたことは外交官としては、間違ったことだったかも
しれない。しかし私には頼ってきた何千人もの人を見殺しに
することはできなかった。大したことをしたわけではない。
当然のことをしただけです」
1985(昭和60)年、イスラエルのエルサレムの丘に、
杉原さんの顕彰碑が建てられ、多くの人が参列したそうです。
さて、“損得勘定センサー” が働いてしまう方へ。
まずはメリット・デメリット、見返りなどを考えず、
目の前で困っている人を助けるようにしてみましょう。
無欲で困っている人を助けていれば、あなたの評価に
つながったり、あなたが困っているときに助けてくれたり、
巡り巡って、あなたの得することになる…かもです。
さて、私も院長には感謝しています。
先日、とある患者さんを治療するにあたり、以下のような葛藤がありました。
「患者さんを助けたい!しかし、それをすると経営的に赤字に
なるのは間違いない。」
私は、悩んだ挙句、院長に相談しました。
「経営的に赤字になるのは、間違いないですが、
現状の保険医療制度上では、やむを得ません。
しかし、患者さん第一主義で考えた場合、こうせざるを得ないのです。」
↑ここまで熱く語ったかどうかは定かではありませんが。。。w
素晴らしき院長はそれをあっさりと許可して下さいました。
それについては、また、いつか時間がある時に書きます。
福山市 なかむら歯科クリニック
口腔外科認定医 山本 一博 拝