みなさん、こんにちは。
医療法人 幸美会 なかむら歯科クリニック
非常勤歯科医師・口腔外科認定医の山本です。
さて、前回のブログ(詳細はこちらをクリック)にて、ルーズベルト陣営と写真家との間に
存在する交渉について、お話させて頂きました。
それを考える上で重要な考え方、
つまり、“第三の案”について、お話させて頂きました。
さて、みなさん “第三の案”は見つかりましたか?
では、お話の続きを。
選挙対策責任者はいろいろと分析をしたあと、
次のように写真家に電報をうちます。
「写真付きの遊説用のビラを300万部配布する計画があります。
これは写真家にとって、またとない宣伝の機会です!
あなたの写真を使用した場合、いくらなら払う用意が
ありますか?大至急ご連絡ください」
すると写真家から、即座に返事の電報が届きました。
「ありがたい機会なんですが、250ドルまでしか払えません」
なんと選挙対策責任者は、写真家への伝え方を変えただけで、
本来支払うことになりそうだったものを、逆に支払わせて
しまいました(笑)。
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『こちらが望んでいること、こうやりたいと欲していることを
スムーズに受け入れてもらうためには、
まず先方の心を知らねばならない』
by 本田宗一郎(ホンダ創業者)
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仕事やプライベートでは、
不利な立場に立たされることが往々にしてあります。
相手が自分より強いと思うと、
交渉が行き詰まってまとまらないことを恐れ、
腰が引けてしまい、譲歩した合意を求めてしまいがちです。
もしも選挙対策責任者が、
「話がまとまらなければ損害はこんなになる」
「写真家にいくら支払おうか」
「いくらなら説得できるだろうか」
と、自分の立場だけの発想でしか考えていなければ、
あのような電報の文面は思いつかなかったでしょう。
選挙対策責任者は自分の立場ではなく、相手の立場を
分析しました。
「写真家にとってのメリットは何だろう」
「写真家にとってのデメリットは何だろう」
交渉がまとまらなかった場合、
ルーズベルト陣営は、広報ツール(もしくは多額なお金)を
失うことになりますし、
写真家は1セントの著作権料も入らず、
全国的に名を知られるチャンスも失います。
ところが、、、
相手の立場も考えて交渉をまとめることで、
お互いに≪メリット(=Win / Win)≫が生まれるようになりました。
これが“第三の案”ですね。
『こちらが望んでいること受け入れてもらうためには、
まず先方の心を知らねばならない』
まずは、交渉前の準備として、
相手に対する情報をできる限り集めましょう。
相手の情報がないと、どのくらい融通が利いて、
どの程度で拒絶反応をするのかわからず、
過大評価する原因になりかねません。
情報を収集したら、
自分にとっての≪メリット(=Win)≫
相手にとっての≪メリット(=Win)≫
お互いの≪メリット(=Win / Win)≫を把握しましょう。
それがわかれば、後はそのゴール“第三の案”向かって突き進むのみ!
今日もあなたのハートに眠るやる気スイッチ オン!!
福山市 なかむら歯科クリニック
口腔外科認定医 山本 一博